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8月のお取り寄せ作品 時を超えて甦る、二つの輪花鉢

1900年パリ万博の記憶と、受け継がれる深川製磁の美

「趣の異なる二つの輪花鉢」のご紹介

1900年。世界各国の文化と技術が一堂に会したパリ万国博覧会に、
深川製磁の初代・深川忠次は、日本の磁器の美を携えて海を渡りました。

それから一世紀を超える時を経て、
当時の意匠とものづくりへの精神を今に甦らせた二つの輪花鉢があります。
いずれも有田焼400年を記念して取り組んだ特別限定品。

同じ時代の記憶を受け継ぎながら、一方は華やかな色絵と手仕事で魅せ、
もう一方は染付の濃淡と静謐な余白で魅せる。

この夏、オンラインストアへお取り寄せした二作品をご紹介いたします。

華やぎの中に宿る、職人たちの手仕事

染付縁撫子紅葉椎茸錦図輪花鉢

まず目を奪われるのは、白磁の上に大胆に配された紅葉と椎茸です。

鮮やかな朱や橙に色づく紅葉。
その周囲には染付の青を効かせ、縁には淡い染付で撫子をめぐらせています。

明治期の図案帳をもとにした意匠には、現代の感覚から見ても新鮮に映る、
大胆な構図と色彩の妙があります。

この作品のもう一つの見どころが、
伝統工芸士「優春」と「優空」による父娘の共演です。
世代を超えて受け継がれてきた技と、それぞれの感性が、一つの器の上で響き合います。

さらに、その絵付を受け止める輪花のかたちは、ろくろ士・深川聰による手造り。
柔らかな起伏を描く縁、豊かな量感を持つ器形。その存在感は、正面からだけでなく横から眺めることで、より鮮明に感じられます。

そして器を返せば、裏面にも美しい染付。
見えるところだけではなく、見えないところにも手を尽くす。
華やかな絵付の奥に、深川製磁のものづくりへの姿勢が静かに息づいています。

染付の藍に宿る、静かな気品

染付鳳凰唐草文 輪花鉢

白磁の中央に描かれているのは、一羽の鳳凰。
その周囲にはあえて広く余白を取り、縁には唐草文様が途切れることなくめぐります。
目を近づけると見えてくるのが、染付の豊かな濃淡です。

深い藍から淡い青へ。
一筆の中にも陰影が生まれ、緻密に描き込まれた唐草でありながら、器全体には不思議なほどの静けさが漂います。

この作品には、初代・深川忠次が1900年パリ万国博覧会のために用いた、特別な「イス灰」の釉薬が使われています。
1350度という高温で焼成したのち、染付の唐草に調子を添えるように淡緑の色絵を施し、さらに850度でもう一度焼成。
一見すると青と白の端正な染付。
しかし近くで眺めると、藍の濃淡の間に淡緑が重なり、奥行きのある色彩が現れます。
裏面にも染付による文様をめぐらせ、
表から裏へ、意匠の美しさは途切れることがありません。

「華」と「静」。二つの器に見る深川製磁の美

二つの輪花鉢を並べてみると、その違いが一層際立ちます。
紅葉と椎茸の輪花鉢には、色彩の華やぎと、人の手が生み出す力強さ。
鳳凰と唐草の輪花鉢には、染付の深みと、余白が生み出す静かな気品。
表現は大きく異なります。
けれど、その根底に流れているものは同じです。
世界を見据えながら、日本の磁器だからこそ表現できる美を追い求めた、初代・深川忠次の精神。

そして、その美意識を受け継ぎながら、現代の職人たちが一つひとつの工程に技を尽くす、深川製磁のものづくりです。
1900年、パリへ渡った深川製磁の美。
百年を超える時を経ても、その精神は器の中に息づいています。
この夏、8月のお取り寄せ作品としてご紹介する、趣の異なる二つの輪花鉢。
ぜひ細部までゆっくりとご覧ください。

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実際に商品をお手に取ってご覧になりたい方は、
お近くの深川製磁の直営店へ是非、お立ち寄りください。

深川製磁直営店